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金の卵を探せ!注目選手紹介
第4回 増嶋竜也(市船橋)
東京の練習に参加した市船橋の増嶋竜也=03年9月22日(FC東京グラウンド)
東京の練習に参加した市船橋の増嶋竜也=03年9月22日(FC東京グラウンド)
 市船橋DF増嶋竜也(3年)が、昨年の全国高校サッカー選手権に続く連覇を誓った。8月の全国高校総体では準決勝で国見に敗れ悔しさを味わったが、10月の全日本ユースでは決勝で静岡学園を1−0で破り優勝。市立船橋としては5度目の挑戦で初の頂点に立つとともに、増嶋自身も主将としての責任を果たした。また、その直後に行なわれたAFC・U−20サッカー選手権マレーシア2004の予選にU−18代表として出場し、予選2試合を無失点に抑える活躍を見せた。選手権優勝を目指す市船橋は天皇杯でも奮闘中で、14日にはJ王者の横浜に挑戦する。


 J1東京入り決定、U−18の中心選手 

 J1の8チームが獲得に乗り出したほどの逸材から飛び出したのは意外な発言だった。「プロになりたいという夢はあったけれど、自分の実力を考えると、まだ無理だと思ってました。3年になって、プロチームから誘いが来るまでは大学に進学するつもりでしたから」。結局10月29日にFC東京入りが決定したが、増嶋自身は冷静に自分の力を見つめていた。

高円宮杯全日本ユース選手権決勝 市船橋対静岡学園 後半18分、増嶋竜也(右)のヘディングシュートをGK飯塚(左)がパンチングでクリアする=03年10月13日
高円宮杯全日本ユース選手権決勝 市船橋対静岡学園 後半18分、増嶋竜也(右)のヘディングシュートをGK飯塚(左)がパンチングでクリアする=03年10月13日

 高1の全国高校総体から、名門・市船橋でDFのレギュラーポジションを獲得した。しかし「早くレギュラーになりたい気持ちはあったし、毎日必死に練習していたけれど。僕が試合に出られたのはホントにたまたまですよ」と当時を振り返って謙遜する。高2の春には右ヒザを負傷しリハビリに明け暮れる日々を過ごしたが、そこから這い上がり、昨年の選手権ではレギュラーとして優勝を味わった。

 U−18代表でも中心選手で、大熊清監督(39)も「ゲームをコントロールできる選手。このチームには欠かせない」とその実力を高く評価する。しかし市船橋で主将を務める現在の自分を、高校入学時は全く考えられなかったという。「僕が中学2年のとき、羽田(憲司=22、鹿島)さんたちが選手権で優勝したんですけど、そのイメージがすごく印象的だった。実は、中学から高校に進学するとき、周りからは市船に行くことをあまり薦められなかったんですよ。レギュラーをとれるかどうかもわからないし。だけど、僕には市船に対する強い憧れがあって、どうしても行きたかった。入った当初は、やはり予想通り、周りの選手はレベルが高くて、うまくて大変だったけど、それ以上にやりがいを感じましたね」。入学当時は周囲のレベルの高さに圧倒されながらも、布啓一郎前監督(42=現U−16代表監督)のもとで着々と力を身につけていった。そして徐々に潜在能力を発揮していった。


 石渡監督就任、自身も主将に選ばれ転機に 

 昨年の選手権終了後にひとつの転機が訪れた。布氏に替わり石渡靖之氏(44)が監督に就任したのだ。「やっぱり去年までは何かと布先生に頼ってしまう部分があった。だけど先生はもういない。だからこそ、今年は自分たちでどうにかしようという積極的な気持ちがより出てきたんです」。監督交代で選手の中に強い自立心と向上心が生まれたのだ。「チームメートとも言いたいことを言い合うようになったし、アイデアも出すようになった。やっぱり布先生がいなくなったから弱くなったとは、絶対に言われたくなかったし、自分も含めて、チーム全体の中でそういう気持ちが団結力につながっていったんじゃないかって思いますね」。全日本ユースで優勝した試合直後、報道陣に囲まれた増嶋は、優勝の余韻に浸りながらも、冷静に話した。

 今年は主将を任されたことで中心選手としての自覚と責任感もさらに感じるようになった。「去年は、大久保(裕樹=19、広島)さんや青木(良太=19、G大阪)さんに頼りっきりだった。だけどそれじゃいけない。自分が中心になってチームをまとめ、いい方向に成長していくためには、何をしなければならないのか、よく考えるようになりましたね」とひとまわり成長した面を見せた。


 国見・平山のU−20選出に「先を越され悔しい」 

高円宮杯全日本ユース選手権決勝 市船橋対静岡学園 優勝トロフィーを掲げる増嶋竜也主将=03年10月13日
高円宮杯全日本ユース選手権決勝 市船橋対静岡学園 優勝トロフィーを掲げる増嶋竜也主将=03年10月13日

 現在、UAEで開催されているワールドユース選手権のU−20代表メンバーに同じU−18代表のFW平山相太(国見3年)が“飛び級”で選出された。「悔しいですよ。先を越されちゃって。FWとかDFとかポジション関係なく、自分と同じ世代の選手ですからね」とライバル心をみせた。そのうっ憤を晴らすかのように天皇杯では快進撃を見せている。1回戦では元Jリーガー11人を擁するザスパ草津(群馬)と対戦。後半17分に増嶋がゴールを決めて1−0で勝った。2回戦でも阪南大に1−0で競り勝ち、高校チームとしては唯一、3回戦に進出を決めた。14日には高校生にとって夢でもあるJリーグチーム、それもJ王者の横浜と対戦する。昨年は国見が磐田と対戦。善戦したものの0−2と敗れた。しかしサッカーは何が起こるかわからない。来年はJリーグの舞台に立つ増嶋にとってもどの程度、自分の力が通用するのかを見極める貴重な一戦となる。

 そしてその後には、本番とも言える選手権が控える。ライバル視する平山の国見とは、お互い順当に勝ち上がれば決勝戦で対戦することになる。「高校総体の準決勝で負けているので、今度は絶対に負けたくない。借りは返します」と打倒国見を心に誓った。「選手権では僕のフィードとカバーリングに注目して欲しい」とアピールする増嶋が、高校ナンバーワンDFの誇りを持って選手権連覇に挑む。



 

 

 

◆増嶋竜也(ますしま・たつや)

増嶋竜也  1985年(昭和60年)4月22日千葉県生まれ。小学校時代にサッカーを始める。千葉市立生浜中から市船橋へ進学。高校では体育科に在籍し「テレビのスポーツ中継とかでクラスメートが出てると見てて楽しいし、刺激になる」と話す。ストレス解消法は友達とのカラオケ。家族は父義嗣さん、母由美子さん、兄義己さん、弟真也さん。現在、兄義己さんと弟真也さんもそれぞれ大学、中学でサッカー部に所属しているというサッカー一家。179センチ、68キロ。

 

 

 



 
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