国見が地元で3年ぶり4度目V
<全国高校総体・サッカー競技決勝:国見1−0帝京>
国見がエース平山相太(3年)のVゴールで、帝京を1−0で破り3年ぶり4度目の優勝を果たすとともに昨年茨城総体決勝の雪辱を果たした。
国見は0−0で迎えた延長前半8分、MF兵藤慎剛(3年)の左からのクロスをFW坂上翔(3年)が折り返し、平山のダイビングヘッドで劇的な決勝Vゴール。帝京はMF関口訓充(3年)を中心とした攻撃を展開したが、今大会無失点の国見DFからゴールを奪うことはできなかった。
「とにかく決まってくれ、という気持ちだった」。国見のエースFW平山はそう決勝ゴールを振り返った。
前半は帝京DF足助翔(3年)のマンツーマンのマークを受け、なかなか思うようにプレーさせてもらえず、放ったシュートも1本。積極的にプレスをかけ、体を張ったディフェンスをみせる帝京DF陣に苦戦した。しかし平山にもチームにもあせりはなかった。「DF陣が絶対に0点に抑えてくれると信じていたのであせらずプレーすることを心がけた」。MF兵藤も「(相手DF)に競り負けているという状況ではなかったので(平山)相太に合わせていこうと思っていた」と国見のプレースタイルを貫いた。
後半に入ると徐々に国見ペースで試合が進む。炎天下で体力が消耗し、次第に運動量が落ちていく帝京に対し、動きの衰えない国見の猛攻が続く。組織的なプレスでボールを奪い、素早く前線に合わせるという本来の攻撃パターンが機能し始めた。しかしなかなか得点につながらない。平山も積極的にゴールを狙っていくが帝京GK泉田圭太(2年)の好セーブに阻まれゴールを奪えない。このもどかしい試合に決着をつけたのは、エース平山だった。延長前半8分、「絶対に折り返してくれると信じていた」という坂上からのボールを頭で飛び込んで決め、決勝ゴール。超満員の観客の歓声にこぶしを何度も突き上げて応え、喜びを爆発させた。
この大会は5試合で8アシストと、黒子に徹しチームの勝利に貢献してきた。平山自身も「チームが勝てばいい」と話していた。しかし「決勝ではゴールを決めたい」と、ストライカーはゴールへのこだわりを捨てていなかった。そのこだわりが生んだ値千金のVゴール。「チームみんなで励ましあって最後まで頑張った結果です」。昨年の総体決勝、選手権決勝でゴールを決めることができず、ともに準優勝に終わった悔しさを最高の形で晴らした。成長したストライカーが、大目標の選手権制覇に向けチームを引っ張る。
2年連続の優勝を狙った帝京だったが、最後の最後で力尽きた。前半は予定通りの試合展開だった。ディフェンスは高さのある国見に対して中盤でプレスをかけ、クロスが上がる前に攻撃の目をつぶした。オフェンスも持ち味の早いパス回しと、MF関口のドリブル、セットプレーでチャンスを作った。しかし後半に入ると、運動量が落ち防戦一方となる。シュート数は国見の10に対し1。MF関口は「最後まであきらめずゴールを狙ったが、国見のほうがスタミナがあった。体力負けです」。
昨年はエース大沢朋也(18=大宮アルディージャ)の活躍で国見を破って優勝。このエースナンバー10を引き継いだのが関口だった。試合当日、大沢からメールが届いた。「おまえが勝てばチームが勝つ」。あらゆる状況で関口が勝負に勝てば、それがチームの勝利につながる、そんな思いが込められた激励だった。しかし結果は残せなかった。「(大沢は)偉大な先輩だったので、追いつけるように頑張ってきた。今日負けたのは、まだまだ自分が(大沢に)追いつけていない証拠。次は絶対にリベンジしたい」。帝京のエースナンバー10を背負う男が、選手権での雪辱を誓った。
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