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  逆風をバネに金メダル獲得に挑む 北島康介(21=日体大) KOSUKE KITAJIMA

 日本のエース北島康介(21=東京SC)が五輪史上2人目となる平泳ぎ2種目制覇を達成した。100メートル、200メートルともに、世界記録保持者ブレンダン・ハンセン(23=米国)を退けて表彰台の中央に立った。
 北島は今季、自分の泳ぎを見失い不調が続いた。自らの持つ100、200メートルの世界記録は、7月の米国五輪代表選考会でハンセンに更新された。金メダル獲得までの道のりは、決して平たんではなかった。逆風をバネにした男は、史上初となる世界選手権と同時2冠の「4冠」を獲得。すべてを成し遂げた男は次、何を目標にしていくのか。「五輪金メダルが最終目標じゃない。水泳選手である限り、毎年毎年、最高の泳ぎを見せられるようにしていきたい」。世界記録、4年後の北京。史上最強を証明したアテネから、北島の闘いがまた始まる。
平泳ぎで2位に終わった北島康介
平泳ぎで2位に終わった北島康介=2004年6月12日、ローマ

200メートルに重点を絞る
 本番が迫るごとに逆風は強くなっている。五輪1カ月前、北島は世界王者の座から陥落した。米国五輪代表選考会でハンセンに100メートル59秒30(北島59秒78)、200メートル2分9秒04(同2分9秒42)と両種目で自身の世界記録を更新された。「アテネではみんなが倒しにくるだろう。でも、自分は同じ泳ぎをするだけ。他の人がどう思うかは関係ない」とハンセン。ライバルが自信をつける一方で、北島は今季に入って苦しんでいる。
練習中に厳しい表情を見せる北島康介
練習中に厳しい表情を見せる北島康介=2004年6月13日、ローマ
 五輪前最後のレースになった6月の欧州GPローマ大会では、100、200メートルともに優勝を逃した。五輪と同じ長水路(50メートル)の国際大会では約3年ぶりの敗戦。日本選手権に続く不調に、平井伯昌コーチ(41)は「歯車が狂っている。進んできた道が正解ではないのか」と思い悩んだ。その後平井コーチは、100、200メートル両方から200メートルにより重点を絞る方針を固めた。
 五輪直前に追い込まれた末の決断。北島の持ち味は1ストロークで進む距離の長い、大きな泳ぎにある。だが、今季はこの泳ぎができていない。自分の理想の泳ぎを取り戻すためには、忙しい100メートルではなく、距離の長い200メートルで練習した方が得策と判断した。
コーチとの関係を原点に戻す
 北島も必死だった。欧州GPから帰国後は、自分のいい時のビデオを何度も見た。02年アジア大会、昨年の世界選手権と世界記録を出した時の泳ぎを繰り返した。「前のビデオを見て、こまめに泳ぎをチェックした。理想というか、こういう泳ぎをしようという感覚が分かってきた」。
 コーチとの会話不足も反省した。平井コーチからは世界王者として尊重されたこともあり、最近は以前より顔を付き合わす時間が減っていた。これまで緊密な二人三脚で記録を更新してきた。「平井コーチとは毎日練習が終わった後、いろいろ話している。これからもコミュニケーションをしっかり取っていきたい」。五輪直前に泳ぎだけでなく、コーチとの関係も原点に返ろうとしている。
練習を終え平井伯昌コーチ(右)と話す北島康介
練習を終え平井伯昌コーチ(右)と話す北島康介=2004年6月8日、バルセロナ
極限の集中力で勝負
 02年アジア大会200メートル世界記録以来、上昇を続けてきた。昨年世界選手権でダブル世界記録、金メダル獲得。このまま五輪金メダルまで突っ走るとだれもが思った。五輪直前の試練。北島はイタリア・サルデーニャでの最終合宿を終え、10日にアテネ入りする。「ハンセンが出した世界新は素晴らしい。(五輪で)戦えることを楽しみにしている。本番はあくまでもアテネ。これで挑戦者として戦える」。土壇場での極限の集中力ならだれにも負けない。本来の力を取り戻すことができれば、必ず、金メダルは手に入るはずだ。


プロフィール        
1982年(昭和57年)9月22日、東京都荒川区生まれ。日体大4年。シドニー五輪100メートル4位。01年世界選手権200メートル銅。02年アジア大会200メートルで2分9秒97の世界新をマーク。03年世界選手権100、200メートルは世界記録で2冠を達成した。177センチ、72キロ。

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