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競泳北島、五輪選考会で世界新宣言
日本選手権を前に調整を行う北島(撮影・野上伸悟)

 昨年の世界水泳平泳ぎ2冠の北島康介(21=東京SC)が、五輪シーズン開幕初戦で世界記録を狙う。アテネ五輪代表選考会を兼ねる日本選手権は20日、東京辰巳国際水泳場で開幕。男子100、200メートル平泳ぎで世界記録を持つ北島は、世界のライバルに重圧をかけるためにも自己記録更新を目指す。国内で世界記録樹立となれば女子100メートルバタフライの青木まゆみ以来、32年ぶりの快挙になる。

 当たり前のフレーズも、北島の言葉になると、スケールが大きくなる。「どの大会でも自己記録に挑戦するのは変わらない」。100、200メートルとも自己記録は世界記録。昨夏の世界選手権(バルセロナ)以来の長水路(50メートルプール)での大会で自己ベストを狙うのは当然だった。

 世界記録を出したい理由ができた。今月行われた英国の選考会で、ダレン・ミューが北島の世界記録に0秒24差と迫る1分0秒02の好タイムを出した。昨季までノーマークだった伏兵の登場。「五輪のシーズンは新しい選手が出てくる。レベルは上がっている」と平井コーチ。北島も「インパクトある記録で(ライバルに)印象を与える泳ぎをしたい」と意気込んだ。

 五輪本番よりもタイムは出やすい。東京辰巳国際水泳場は高速プールとして知られる。天候に左右されない屋内、深さ2メートルで波はほとんど立たない。水温は27・5度と、日本選手が好む高めの設定。本人は「泳ぎやすいとか泳ぎにくいとかは関係ない」と関心を示さないが、記録が出にくい屋外で、メダルへの激しい駆け引きが優先される五輪よりは、今回の方が記録は出しやすいのだ。

 もちろん、調子はいい。3月から1カ月間、高地合宿先の米フラグスタッフで泳ぎ込んだ。1、2月に悩んだひじ、ひざの痛みもなかった。平井コーチが「何のトラブルもなく高地合宿ができたのは4年ぶりくらい」と振り返るほどの充実した合宿。持ち前のキックを利かしたストロークの大きさも戻り、練習では世界記録に近いタイムで泳いでいる。平井コーチは「自己ベストを出す状態にはある」と太鼓判を押した。

 4年前のシドニー五輪代表選考会の時は、当時のエースで日本記録を持つ林享を追いかけていた。「今回は自分との勝負」。追いかけるのは、昨年出した自分のタイム。世界記録への戦いが始まった。【田口潤】

[2004/4/20/10:23 紙面から]

写真=日本選手権を前に調整を行う北島(撮影・野上伸悟)



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