伊藤が中村、寺川を逆転/競泳
<競泳:日本選手権>◇2日目◇22日◇横浜国際プール
女子100メートル背泳ぎで伊藤華英(20=セントラルスポーツ)が、アテネ五輪代表落ちの悔しさを晴らして初優勝を飾った。1分1秒15でライバルの2位中村礼子(22)3位寺川綾(20)を逆転。注目を集めた「女の激闘」を制した。伊藤とともに7月の世界選手権(カナダ・モントリオール)切符をつかんだ中村だが、前日21日の男子200メートル平泳ぎでチームメートの北島康介(22)が敗れたショックを払しょくすることはできなかった。
アテネ五輪代表を逃した屈辱を晴らすように、伊藤がゴール手前で抜け出した。五輪銅メダルの中村をかわし、満面の笑みでこの種目の初優勝を自ら祝った。「最後は行くしかないと思って、死に物狂いでした」。世界選手権の代表を手に入れると同時に、自己ベストも0秒22更新した。
後半勝負の泳ぎがズバリ的中した。前半の50メートルはトップの中村に0秒31遅れる4位で折り返した。しかし、力を温存したことで「軽く泳げて勝負をかけることができた」。最後の15メートルで一気に逆転に成功した。
2年前の日本選手権で200メートル背泳ぎに初優勝。期待の星と騒がれた。しかし、女子背泳ぎは日本水泳界の最激戦区。昨年の日本選手権では重圧に敗れ、五輪代表から落ちた。「あのころは、まったく自分を見失っていた」。五輪を見ては、情けない自分にテレビの前で涙を流した。自分の出ているCMさえ見るのもいやだった。
しかし、鈴木陽二コーチの「今度は4年後だぞ」という言葉で気持ちを切り替えた。今大会前は1日に8000メートルを泳ぎ込み、基本練習をたたき込んだ。自分に厳しくすることで、再び世界への道を切り開いた。「今は3年後(北京五輪)の練習だと思って、1年1年を積み重ねたい」。この勢いで、明日24日は得意の200メートルでもタイトルを狙いにいく。【吉松忠弘】
写真=女子100メートル背泳ぎで優勝した伊藤(左)は同3位の寺川から笑顔で祝福される
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