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50m勝った!バックの女王真衣戻る/競泳

優勝し喜びを爆発させる中村真衣

<競泳:日本選手権>◇3日目◇23日◇横浜国際プール

 真衣が戻ってきた。シドニー五輪100メートル背泳ぎ銀メダルの中村真衣(25=JSS長岡)が、女子50メートルで2年ぶり3度目の優勝。28秒78で派遣標準記録を突破して5大会連続の世界選手権出場を決めた。アテネ五輪代表を逃して引退も考えたどん底から、最短距離種目1本に絞って見事に復活した。

 伊藤、中村礼とのデッドヒートから頭1つ抜け出したのは25メートル過ぎだった。中村は、全盛時のパワフルな泳ぎのままでゴール。半信半疑で振り返った電光掲示板を見て、初めて優勝を知った。「誰が1番か分からなかった。勝ててこんなにうれしかったのは久しぶり」。思わず右手を突き上げ「やったー」と叫んだ。

 世界舞台に戻ってきた。「やめなくて本当に良かった。続けていたから、勝った時の喜びを味わえた」。アテネ五輪代表を逃し、水泳をやめようと思って涙した昨年の日本選手権から1年。5大会連続の世界選手権出場を決め、笑顔が表彰台で輝いた。長水路では03年6月の欧州GPローマ大会以来の優勝。日本選手権でも同年の50メートル以来、2年ぶりのタイトル獲得だ。

 飽くなき挑戦が、復活劇を支えた。約1年のブランクで臨んだ03年日本選手権でも100メートル背泳ぎで復活優勝。同年バルセロナ世界選手権代表の座をもぎ取った。しかし、さすがにアテネの代表落ちショックは大きかった。会見で「今後は違う人生でも歩んでみようかな」と涙を見せた。

 アテネ大会は、日本のテレビ局のスタジオで見た。仲間がメダルを量産していた。「テレビの仕事がなければ五輪は見なかった。でも、みんなの活躍を見て、またやる気になれた」。昨年10月、中村は世界を目指して再び泳ぎ始めた。

 復帰の直後、新潟県中越地震で被災した。長岡市の自宅にいた中村は2日間、車の中で過ごした。練習先のJSS長岡のプールにもヒビが入った。水泳仲間の源純夏、田中雅美らから段ボール箱十数個分の救援物資が送られた。自ら避難所にいる被災者に配って歩いた。「忘れられない。今日も、新潟県民のために頑張ろうと思った」。その熱い思いが、中村を支えた。

 アトランタ、シドニー五輪をともに戦った仲間は、すでに引退した。しかし、中村の挑戦は終わらない。「五輪に出られなかった悔しさだけで、好きな水泳をやめたら残念」。かつて世界記録を保持した50メートル1本にかけ、五輪と合わせて7度目の世界舞台で最高の泳ぎを見せる。【吉松忠弘】

女子50メートル背泳ぎで優勝し喜びを爆発させる中村真衣(撮影・野上伸悟)






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