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中京大中京伊藤翔、V置き土産に世界へ

 第85回全国高校サッカー選手権は30日、開会式後の暁星(東京B)-滝川二(兵庫)戦で開幕する。優勝争いは混戦模様だが、最大の注目プレーヤーは、何と言っても中京大中京のFW伊藤翔(18)だ。高校生活最後の大会を有終の美で飾り、フランス2部グルノーブル移籍へ弾みをつける。将来の日本代表を背負って立つ逸材から、目が離せない。 選手権後に欧州へと戦いの場を移す「和製アンリ」こと伊藤翔が、頂点を目指した戦いをスタートさせる。昨年度は1勝止まり。期待されたゴールも挙げられず早々と大会を去った。開幕前にフランス2部グルノーブル入団を発表し注目を浴びて臨むこの冬は「国立が目標」。大会終盤まで主役を演じ切るつもりだ。

 U-15(15歳以下)から世代別の日本代表に選ばれ続けた実力は折り紙付き。名将ベンゲル監督が率いるアーセナルの入団テストにも合格するなど、国際基準の能力を秘めている。

 今年4月と8月に、アーセナルの練習に参加。トップチームの紅白戦でドイツ代表GKレーマンからゴールも決めた。練習とはいえ各国代表とぶつかった経験は別格。今大会出場選手では伊藤翔だけの財産。アーセナルの練習に比べれば「同世代だとやりやすい」という感想も当然か。

 チームには、エース伊藤翔を生かす戦術が浸透している。左SBの石原卓(3年)はJ1横浜入りが内定した逸材で、好クロスの供給源となっている。さらに右サイドをえぐるFW伊藤了(2年)は実弟。兄弟の連係は抜群だ。

 周囲から期待される「得点王」の3文字にも「ゴールの数よりチームが勝てればいい」と話す。高校生活の集大成。3年間、ともに戦った仲間と1日でも長くプレーするため、どん欲に勝利にこだわる。【八反誠】