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滝川二2冠へ向け好発進/高校サッカー

暁星対滝川二 後半35分、ゴールを決める滝川二MF多田(撮影・たえ見朱実)
暁星対滝川二 後半35分、ゴールを決める滝川二MF多田(撮影・たえ見朱実)

<高校サッカー:滝川二2-0暁星>◇1回戦◇30日◇国立

 全日本ユース王者の滝川二(兵庫)が、2冠達成に向け好発進した。開幕戦で暁星(東京B)に2-0で快勝した。ノロウイルスを発症し大会直前に合流したばかりのMF多田高行(3年)が、2得点の活躍を見せた。過去3度、準決勝に進出したが決勝進出はまだなく、国立初勝利。来季から神戸の育成部長に就任し、今年度で勇退する黒田和生監督(57)にとって、うれしい1勝となった。

 無我夢中で頭から突っ込んだ。後半15分、DF鳥浜のロングパスに反応。相手GKと競り合い必死にジャンプすると、ボールはゴール左隅に吸い込まれた。勢いは止まらない。同35分。今度はFW山本拓の低空の右クロスを左足で押し込んだ。「2列目からいい飛び出しができた」。つい数日前までは沈んでいた顔から笑みがこぼれた。

 実はノロウイルスにかかり、20日にチームを離脱。香川県の実家で療養した。消化にいいうどん中心の食事で、体重は5キロ減った。だが、発熱や下痢がおさまると食欲も回復。26日の練習から合流し、先発の座を奪い返した。「久しぶりの実戦できつかった。病気の時は脂っこいものを食べたくて仕方なかった。体重も戻ってきました」と明るく言った。

 チームにとっても、待ちに待った国立初勝利だ。過去3度の準決勝で国立の舞台に立ったが、3戦全敗。鬼門の聖地で背番号「11」が気をはいた。何度もピンチを招いたが、GK清水圭を中心とした守備陣の踏ん張りに応え、多田の2得点が生まれた。「チャンスには絶対に決めたいと思っていた。素直にうれしい」と胸を張った。

 選手権通算20勝目も達成。黒田監督は「内容はともかく、選手はよく戦った」と笑顔で振り返った。狙うは史上4校目となる全日本ユースと合わせての2冠達成。「準決勝で勝って初めて国立で勝ったと言えると思う」と多田は、2度目の頂点を見据えた。【奈島宏樹】