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盛岡商斎藤監督が完封采配/高校サッカー

試合後、報道陣の質問に笑顔で答える盛岡商の斎藤監督(撮影・野上伸悟)
試合後、報道陣の質問に笑顔で答える盛岡商の斎藤監督(撮影・野上伸悟)

<高校サッカー:盛岡商1-0広島皆実>◇準々決勝◇5日◇駒沢

 万全でない体にむち打って、盛岡商の斎藤重信監督(59)は動いた。攻めきれない展開に後半からMF大山を投入。さらに、動きの悪かったMF千葉を呼び、かすれ声で激しく叱咤(しった)する。その5分後、大山、千葉のコンビネーションでゴールが生まれた。

 監督歴37年の同監督は、昨年11月に冠動脈血栓を患い、8時間を超える大手術を行った。大会1週間前に復帰したばかりだった。大会前の鹿嶋合宿で大船渡高監督時代の教え子であるメッシーナの小笠原満男(27)と再会。病気を気遣う小笠原に「手術で心臓の毛をそったから、おれは優しくなったよ」とジョークを飛ばし、気丈に振る舞った。

 イレブンは「優勝して監督を胴上げする」と声を合わせる。だが「体が悪いから胴上げされちゃ困るな」と苦笑い。この日は珍しくスーツ姿で指揮を執った。「来年定年だし、来年出場できる保障はない。こんなこと初めてだよ」と笑った。競技場を出る際には「国立は、どんな服装で行こうかな?」と独り言。史上最年長となる59歳での初聖地を前に、さすがの名将も緊張を隠せなかった。【栗山尚久】