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注目選手紹介
杉浦恭平/MF 静岡学園(静岡)

井田サプライズ生かした点取り屋

全国高校選手権静岡大会決勝、静岡学園対藤枝東戦。前半6分、先制ゴールを決め、喜ぶ静岡学園MF杉浦恭平=エコパスタジアム(2006年11月19日)
全国高校選手権静岡大会決勝、静岡学園対藤枝東戦。前半6分、先制ゴールを決め、喜ぶ静岡学園MF杉浦恭平=エコパスタジアム(2006年11月19日)

 激戦区・静岡を制した静岡学園のエースは、川崎F入りが内定しているMF杉浦恭平(3年)だ。得点能力があり、運動量も豊富なアタッカーで、県大会では6戦5得点。藤枝東との県決勝では先制弾も決め、ベストイレブンにも輝いた。95年度の静岡学園以来、遠ざかっている静岡勢の全国制覇。杉浦が、絶大なる存在感でサッカー王国・静岡の復権を目指す。

 杉浦は、抜群の嗅覚(きゅうかく)で2列目から飛び出し、ゴールを量産する。豊富な運動量、ヘディングの強さが武器。多くのマークを受けながらも、今年の公式戦32試合で22得点と堂々の数字を残している。川崎Fと磐田から正式オファーを受けたが、10月に川崎F入りを決めた。

 エリートではない。世代別の代表歴もない。中学時代は中3の最後に静岡県の西部選抜に入ったくらいだ。高校に入り、井田勝通監督(64)と出会って才能を開花させた。テクニックも、シュートの精度も静学に来てから伸びたという。「井田監督の起用は僕らでも、当日まで分からない。でも、その『井田サプライズ』がなければ僕はプロになれなかったと思いますよ。今でも右サイドバックだったかも(笑い)」。

 高1の4月からずっとAチーム。新人戦で左MFで公式戦デビューをし、プリンスリーグ東海にも出場したが「いいプレーができず、ぼろぼろだった。それから使ってもらえなくなった」。その後は控え組の右サイドバックしかやらせてもらえない日々が続いた。

試合終了後に笑顔を見せる静岡学園MF杉浦恭平
試合終了後に笑顔を見せる静岡学園MF杉浦恭平

 転機は昨年7月のプリンスリーグ東海・藤枝東戦だった。何の前触れもなく、トップ下に抜てきされた。主力組でのプレーもなしに、いきなり本番で起用され、ゴールを決めた。それを機に3戦連発。自身初の全国大会となった昨年10月の高円宮杯では、前橋商戦でハットトリックを成し遂げ、チームの中で絶対的な存在となっていった。川崎Fも高円宮杯で杉浦を見て興味を持ったという。「人生どこでどうなるか分からない。だから毎日がむしゃらにやることが大事なんだと思う」と杉浦は笑う。

 今年は新人戦県制覇、プリンスリーグ東海制覇、全日本ユース16強、選手権県制覇と杉浦を中心にタイトルを取ってきた。8月のSBS杯では静岡ユースの代表として出場し、U-19メキシコ代表からもゴールを決めた。大舞台になればなるほど輝きを放つ静学のエースが次に輝くのは全国、国立のピッチしかない。「他より練習したという自信はある。『練習でいいプレーができなければ試合でできるはずがない』と監督に言われ続け、つらい練習も乗り越えてきた。点を取ることが1番の役目。1つ1つですけど、もちろん目指すのは1つです」。大舞台でゴールを決め、チームを頂点に導くことが自らの使命だということは分かっている。

杉浦 恭平 (すぎうら・きょうへい) 1989年(平成元年)1月11日、浜松市生まれ。小4から聖隷JFCでサッカーを始め、中学時代はFC雄踏に所属。昨年、今年の全日本ユースで全国を経験。好きな選手はC・ロナウド。趣味は映画鑑賞。家族は両親と兄2人。176センチ、62キロ 。血液型A。

ダッシュ50本運動量で走り勝つ

 静岡学園はとにかく例年以上に走ってきた。夏には2試合をこなした後に50メートルダッシュを50本。全国で勝つために、ただひたすら練習に取り組んできた。豊富な運動量、後半の爆発力が今年の売り。選手権9度目の出場となる名将・井田監督は「今年のチームは本当にまじめで音を上げない。よくやってくれている。今回は全国制覇のチャンス。逃したくない」と気合十分だ。