
成徳学園2年生で迎えた02年3月の春高で優勝しました。決勝は連覇に挑んだ三田尻女子。今までで1番の思い出であり、1番楽しく、1番の財産になった試合です。対戦相手には栗原恵選手がいて、互いに積極的に打ち合いました。あの試合のビデオを見ると、本当に楽しそうにプレーしているな、それに自信がみなぎっているような感じがします。
当時の私はキャプテンで、練習では1本1本の厳しさを持って取り組み、本番ではとにかく思いっきり楽しもうと心がけていました。よく仲間に言ったのは「コートの中で目を合わせよう」でした。実際に準々決勝の土浦日大戦では正直、負け試合だった。でも荒木(絵里香)や妹の未希をはじめ、チームメートに助けられて勝利しました。実は大会前、練習中に仲間と肩をぶつけてしまい、翌朝から右肩が全然上がらない状態でした。ケガはちょっとつらかったですが、小学校の時から熱があったりすると、意外に調子が良かったりしたものです。
部活を引退した高3時は、妹の代が連覇を達成しました。テレビの実況席で解説していて、優勝が決まりそうになると、思わず涙が出てきました。かわいい後輩たちなので、すごくハラハラドキドキだったのを覚えています。
春高の時代って、純粋にプレーしていますね。あの大会はもう1度、頑張ろうと奮い立たせてくれるものだし、バレーを楽しむという初心に戻ることができます。高校生の憧れの舞台なので、私から贈るエールは、とにかく楽しんでほしいということ。自分を信じて、仲間を信じて。私も初心を忘れず、心技体ともに日々、向上していけるように一生懸命、頑張っていきます。
◆大山加奈(おおやま・かな)1984年(昭和59年)6月19日、東京都江戸川区生まれ。成徳学園(現下北沢成徳)高時代は春高、選手権など4冠達成。高3時に日本代表入りし、02年世界選手権(ベルリン)出場。03年にVリーグ東レ入り。04年アテネ五輪出場。187センチ、84キロ。妹未希も04年に東レ入りしている
写真提供:月刊バレーボール