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第4回佐藤愛(常盤木学園3年)
佐藤愛
佐藤愛(さとう・あい)
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1984年(昭和59年)4月10日、宮城県涌谷町生まれ。小里小4年から兄の影響で、涌谷スポーツ少年団でサッカーを始める。箟岳(ののだけ)中1〜3年時に宮城県選抜入りし、全国3位。常盤木学園では今年の全日本高校女子選手権で優勝。家族は父正さん(48)母郁子さん(42)兄大介さん(19)妹彩さん(16)祖母きえ子さん(75)。170センチ、64キロ。血液型O。
 常盤木学園(宮城)DF佐藤愛(3年)が、将来の日本女子代表入りを目指す。8月にカナダで行われた第1回FIFA U−19女子世界選手権では、代表入りしたものの出場機会はなかった。しかし選考の際も1度は代表漏れしたにもかかわらず、今後の期待を込めて追加招集されたという経緯もある。長身の上、がっしりした体格で、今後の女子サッカー界を担う逸材と期待されている。

 世界選手権で出番なく「悔しい」 

 170センチの長身と左足から放たれる正確なキックで、佐藤は高校女子サッカー界を代表するDFへと飛躍的に成長した。佐藤の成長と正比例するかのように、常盤木学園は今年8月の全日本高校女子選手権で、同じ宮城県勢の聖和学園を破り初優勝した。昨年、初めて全国で1勝をあげたチームに、佐藤がU−19日本女子代表で培った経験を持ち込み勝負強さが加わった。

 日本一の称号を手にした直後、カナダで行われた第1回FIFA U−19女子世界選手権に出場した。佐藤はベスト8に進出した日本代表に名を連ねたが、計4試合で出場機会は1度もないまま終わった。帰国した佐藤は「悔しかった」と開口一番に振り返った。チームの中心はLリーグや大学生の選手。佐藤はいくら力があるとはいえ高校生だ。しかしそんなことは関係ない。たとえチームメートであっても、目の前の競争相手には負けたくなかった。1度は代表を外れ、3月に追加招集で食い込んだときには「全員の中で私が1番下。でもチャンスはあるのだから、どんどんアピールしていきたい」と、どん欲に出場機会を求める決意を話していた。それだけに、帰国後は足りない部分を補うために、よりいっそう力を入れて練習に取り組むようになった。全体練習後もキックの精度を上げるために、1人残ってFKの練習を続けた。


 世界のレベルを肌で感じる 

FKの練習をする佐藤愛
 常盤木学園の佐藤は、全体練習後も1人残ってFKの練習を続けた
 世界のレベルを肌で感じる機会もあった。世界選手権前、現地入りしてから2度練習試合に出場した。相手は大会出場国で、グループリーグでは対戦のないオーストラリアとブラジル。最初のオーストラリア戦は前半にフル出場したが「まずは様子を見ようという気持ちが強く、遠慮気味にプレーしまった」と、アピールの機会を逃した自分自身を悔やんだ。続くブラジル戦では、かつて経験したことのない身体能力の差を見せつけられた。試合終了前の約15分間出場したが「ベンチで外から見ているスピードと、ピッチの中に入って感じたスピードが全然違った。こっちの方が先に走りだしているのに、振り切られることもあった」と、驚きを隠せなかった。日本代表では長身の170センチも「ほかの国と比べたら普通だった。日本では背の高さが生きていたけど、世界に出たら通用しない。フィジカルの弱さにも気づいた」と、山積みの課題を発見した。

 同時に日本国内での自分の力を客観的に知ることもできた。「自分では走れる方だと思っていて、常盤木では1番になっても、代表にいけば普通のレベルだとわかった」。持っていた自信を次々と崩されたが、けっして腐ることはなかった。高校入学時も、練習量がそれまでの週1、2回から毎日になり「体力のなさを感じたり、思った通りのプレーができなくて、サッカーにストレスを感じていた」という時期もあった。だが持ち前の負けず嫌いの性格から、筋力トレーニングを重ね、本やビデオでサッカーの勉強を積んでいくうちに楽しみに変えていった。


  フル代表入りを目指す! 

 常盤木学園の阿部由晴監督(40)は「1年のころは相手の足元ばかりを見るくせがあって、極端に視野が狭かった。でも指摘したわけでもないのに、私がミーティングで話すことは必ずノートにとっていた。そうしているうちに、守備の対応も格段によくなっていった」と、まじめな性格を成長の要因ととらえている。

 佐藤は「世界を経験したことで、前よりももっとサッカーのことを考えるようになった」と現在の心境を話した。同時に今後はフル代表入りを目指すと宣言。明確に掲げた目標に向かって、天性の負けず嫌いが成長を加速させていく。



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